
先日機会を頂いて数時間ほどZ5とFTZ llを借り受けて試運転させて頂きました。
またさらに別日、Z6 llを借り、こちらも少々試運転してきました。
NikonZシリーズとしての感想をまとめていきます。
1.小さい軽い
取り回し◎です。FTZがデカく思えるほどです。このサイズ感でフルサイズセンサーですから、文句ありません。Z24-50などであればさらに小さいのでしょうな。
2.EVFってどうなの?
結論から申し上げるとレフしか使っていない筆者は、撮影結果を反映するファインダーはただただ驚きです。ファインダーを覗くだけで適正露出をすぐ出せるんですから。露出計と違って結果が見やすいのに加え、アンダーやオーバーで出したい場面でもすぐに自分好みに出すことができます。
電子ファインダーの欠点を挙げるとすれば、F値の若いオールドなどをつけると、開放のポワポワがファインダーに反映されるところでしょうか。光学ファインダーよりも顕著ですから少々気になります。
3.汎用性は高い
Aiレンズが連動出来なかったり、ボディ側に依存するレンズはAFが使えなくなったりする訳ですが、CPUがあればExifは残りますし、焦点距離の登録及びボディ内手ぶれ補正の使用ができます。
特にどんなレンズでもボディ内手ぶれ補正が使えることに感動しております。EVFと合わせて、低照度の場面でも撮影がより容易になりそうですね。
そして何よりフォーカスピーキング機能。感動しました。もう三角と丸のマークを見ながらチマチマやる必要はありません。昼行であれば大してピント合わせは苦労しませんが、確証を得るためのツールとして非常にありがたいです。また、マイクロレンズのような遠距離のピント合わせを得意としないレンズでは特にお世話になりました。
以下は少しだけZ5としてのインプレも残します。
1.AFまわり
Z5とAF-S 70-200/4Gとの組み合わせでは大方問題はありませんでした。FTZを挟んでいるものの、特に気にせず使えます。
しかし動きものとなれば話は変わります。
一眼レフほどのAFの強さを求めてはいけません。特に筆者の場合ではD500のグループエリアAFとの比較になりますからね。
Z5としては、一桁機の設計最高速度が120km/hならば、Z5の設計最高速度は100km/hと言ったところです。どう頑張っても120km/hは出せないけど、きっちり100kmまでは申し分ない性能を出してくれます。これ以上を求めるならZ6、7へどうぞと言うことでしょう。
Z6llに関しては、バッテリーグリップのバフもあって長い玉の運用にも向きそうです。最も大人しいものにはAFを外さないの認識で行けます。
しかし、画像処理エンジンには慣れませんね。
2.高感度
未調査につき口出しはしません。展示機でしかテストしたことがありません。
このカメラはセンサーサイズが売りのカメラでしょうから期待していい箇所は少ないです。しかし、出来る範囲のことはほぼ完璧にこなします。そこは期待して良いでしょう。
総じてZとは何だ?
小さいなりに、使う人間のことをよく考えられた構造体であることも言うまでもない事実です。この辺りはヨドバシ写真マガジンのNikon Z特集をご参照下さい。
小ささとトレードオフになった部分は殆どないです。寧ろ、Z5はD610の後継機でしょうし、Z6はD750の後継機でしょうから、より進化していると言えるでしょう。
正直な話、Zマウント機というだけでかなり大きな利点でしょう。またZ5、Z6、Z7、Z8、Z9それぞれの長所がある訳ですから、自分のニーズで機体を選ぶことできっと素敵な撮影体験がそこにはあります。
ここまでの互換性を確保している訳ですから、Fマウントからの乗り換えも容易です。AFが使えない等、多少なりとも不便な部分があれど、高性能なボディにて手持ちのレンズが使用できることはこれ以上なく素晴らしいことです。
上げ始めるとキリがないんですが、Dシリーズでは出来なかったことが、次々とできるようになっていったわけですから、必ず強みがどの現場でも現れるでしょう。
ただ机上のスペックだけじゃない、根本からが一眼レフとは違うカメラです。
“なんかちっちゃいくせに滅茶苦茶に便利で性能高いやつ”
執筆中にニコン公式によるレフレックスニッコールの煽りである“小さな巨人”ってのを思い出しました。
小さいながらも巧みな技で一桁機に引けを取らない性能を持ち合わせていると思います。実際USB給電もボディ内手ぶれ補正も一桁機には出来ない芸当です。
以下Z5及びZ6llでの作例を少しだけ供養しておきます。

SD 4350K +マゼンダ
Z5 + Ai Nikkor 35mm f/2.8


SD 5050K
Z5 + Les Series E Zoom 75-150mm f/3.5

SD 4800K
Z6 ll + NIKKOR Z 28-75mm f/2.8
最後に、Z5とFTZllをお借りした ある氏 、及び、Z6llと各種レンズをお借りした某氏のご厚意にこの場を借りて感謝申し上げます。

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