桜の見頃もすぎて、忙しくなってくる頃ですね。
だいぶ過ごしやすくなりました。

今回はTamron 35-70mm F3.5 CF Macro (17A)です。(正確な表記を把握できておりませんので暫定でこのように紹介させていただきます。ご了承くださいませ。)
1982年の発売で、アダプトール2世代の標準ズームレンズです。
2023年頃に運用していた経験があり、その個体は故障により現在使用不可。2026年3月に再び別の個体を購入して現在に至ります。(今回の作例では2本目の個体を使用してものです。)
困ったことに、この世代のあるあるな、型番は同じでも細かい仕様変更がかかっている現象 が発生しています。光学としては同じものと思います。今回取り上げるのは、前期型のものです。
D5、そしてお借りしたZ5による作例でお送りしてまいります。

1/1000sec f/4 ISO100 (35mm)
SD 4600K +マゼンタ15
懐かしさを噛み締めながら見ていますが、周辺に目が行きがちなところ、中心とピント位置の解像には目を見張るところがあり、只者でないことを感じさせます。

1/2500sec f/5.6 ISO320 (50mm)
SD 4600K +マゼンタ20
周辺は甘いですが、コントラストは十分です。2400万画素のセンサーに乗せても負けていません。ステンレスの車体に対して少しだけオーバーに作っていますが、ハイライトが飛ぶことはないです。周辺減光がみえます。

1/1000sec f/4 ISO100 (35mm)
SD 5500K +マゼンタ20
硬調というわけでなく、絞りを開けていくと砕けてくれます。逆光のかわし方は独特です。

1/3200sec f/3.5 ISO320 (40mm付近)
SD 4500K +マゼンタ17
ここからはD5です。アンダーというわけでもないんですが、コントラストは絶妙で、こういう低い光線であれば尚のこと実力を発揮します。

1/4000sec f/3.5 ISO320 (70mm)
SD 4500K +マゼンタ20
テレ側の開放。至近とはいえ、雑草の葉からフェンスの足元の砂の粒まで、細かに再現します。この辺はそこらのアダプトールレンズとの差です。同じ世代で28-70/3.5-4.5を扱った経験がありますが、やはりこの辺りのズームレンズとは一線を画すものがあります。

1/250sec f/11 ISO320 (35mm)
SD 5500K +マゼンタ10
フードはありませんが逆光の参考に。ゴーストとハレーション両方を拾います。コントラストの低下は免れませんので、シチュエーションを選んで使っていくのが良いと思います。f/11ともなれば最周辺までしっかり解像します。

1/2000sec f/5.6 ISO320 (40mm付近)
SD 4600K +マゼンタ10
影との中間から少しハイライトよりに露出を作っています。コントラスト重視のレンズなので少し難しいシチュエーションですが、うまくまとめ上げようとしているのは見てとれます。指標で40mm付近ですが、f/5.6で周辺減光は割と解消しています。

1/1600sec f/3.5 ISO125 (35mm)
SD 4700K
開放でも最低限仕事はします。崩そうと思えば崩れます。

1/1000sec f/8 ISO160 (70mm)
SD 5000K
f/8での解像力は大したものです。目くじらしなければ周辺まで実用で、頼もしいところです。

1/2000sec f/3.5 ISO160 (70mm)
SD 4700K
テレ側でのみ使える簡易マクロで寄った状態です。キレがあります。
いやはや好きでね…
筆者は初めて手にした時からこのレンズにゾッコンであり、最初の個体が壊れても密かに探し続けていた一本でもあります。これがあればAF-S24-70/2.8Gは要らないだろとも思えるほどには気に入っています。
かなり情が入った紹介になるんですが、ブログなぞそういうもんですからご了承くださいな。
レンズとしては、SP(タムロンのいわゆる高級ライン)を冠していない標準ズームです。しかしながら、いい意味で期待を裏切るような描写であり、単なる解像力の有無だけで評価するにはスルーできない妖艶なコントラストを持ち合わせます。具体的には、よく晴れた冬の夕方です。あの煌々とした太陽を想像してみて下さい。そんなレンズです。どんな紹介でしょうか。
D3世代のWB晴天とピクチャーコントロールビビットで作ったコッテリした絵でも受け止める器の大きさがあります。
解像力については、デジタルの高画素機に付けても負けないレベルには持っています。線の作り方は、Dタイプの単焦点レンズに通づるところがあり、キレもこれに似ています。
実際、2024年7月にあった撮影案件では、俯瞰撮影で50mm程度が欲しい場面でD500に当レンズの組み合わせで下しました。たしかf/8から半段の露出ですが、これで解像に不満を持ったことはありません。
難点としては絞り羽根が8枚であることです。光源がある場合には多少のクセが出ます。ほかに逆光耐性では弱点が見え、よって先のことも併せて夜間での使用は躊躇があります。どちらかといえば昼行の晴れの日が望ましく、その状況であれば携行した分の仕事はします。
その他
気になる方へはぜひ手にしていただきたいのですが、いかんせん入手が難しいレンズです。見かけるとすればジャンクが多数で、だいたいはクモリです。もしきれいな個体があれば値段と相談しながら手にしていただきたいです。
ちなみに、内部を清掃するには構造が複雑なため、慣れが必要です、自信がある方はジャンクの個体を拾ってみてください。筆者の2本目の個体はきれいなジャンク品からの出身です。
扱う上での注意点では、ズームリングとピントリングにクセがあります。一番コンパクトなのがテレ側で無限遠の状態です。そこからピントリングを回していくと、簡易マクロが自動で入り、0.25mまで回ります。そこからズームリングを回そうとすると引っ掛かるので注意が必要です。ズームリングを回す際には必ず0.9mより無限遠側(35mmでの最短撮影距離)、で回してください。


- 焦点距離…35-70mm
- 開放f値…f/3.5
- 最小f値…f/32
- 絞り羽根…8枚
- 最短撮影距離…0.9m(テレ側のみ簡易マクロで0.25m)
- レンズ構成…7群7枚
- フィルター径…58mm
- レンズフード…42FH

コメントを残す