本当にしつこい天気ですね。湿度のせいで過ごしづらいです。
この度手に入れたレンズのレビュー(暫定版)です。
AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRです。ようやっと構想が形になりました。
D750で見ていきます。SD(スタンダード)で自動ゆがみ補正はOFF。ヴィネットコントロールもOFF。いつも通りLightroomでRAW現像しています。
1/1600sec f/5.6 ISO400 (300mm)
SD 5200K
まずは300mmで開放です。半分だけ光線が当たっている場面ですが、まずはヌケに驚きました。
特に申し上げることがありません。(最大級の賛辞)
1/1600sec f/8 ISO640 (80mm)
SD 4800K
右上にぎりぎり太陽を入れた画面です。ナノクリスタルコートと本邦初のスーパーEDレンズの様子を見ています。補正の効果は絶大で、そこらの標準レンズのテレ側でなく超望遠レンズの広角側であることを想像していただけるとわかりやすいと思います。
1/1000sec f/5.6 ISO800
SD 4700K
こちらはテレ側開放です。先ほどの画面の左下を切り抜いたような格好です。大きくハレーションを拾うこともないです。やはりここが大きく破綻しないのは心強いです。適当な300mm程度のズームレンズよりも一番の違いはここでテレ側開放が“ひとまず”使えるだけでも大きく、コストをかける理由があります。
1/160sec f/5.6 ISO10000 (195mm)
SD 4150K +マゼンタ30
高感度での場面。もちろん開放で、手前のぼけを気にしています。
1/400sec f/5.6 ISO12800 (400mm)
SD 4150K +マゼンタ35
テレ側開放の場面。これも高感度と、ピント面の様子を探っています。ひとまず大きく乱れません。とにかくできうる最高ラインを常に提供してくれます。
1/1000sec f/5.6 ISO400 (400mm)
SD 4700K
これも開放。猫の毛並みに注目したいところ。
1/640sec f/5.6 ISO640 (600mm)
SD 5900K +マゼンタ10
1/640sec f/5.6 ISO640 (600mm)
SD 5900K +マゼンタ10
こちらはD500です。テレ側開放ですので、換算して600mmf/5.6になります。ぱっと見はよいですが、拡大していくと粗が見えてきます。開放のAPS-Cからさらに拡大は野暮な気がせんでもないですが、余裕があれば絞ってやりたいですね。
1/1600sec f/6.3 ISO3200
SD 4550K +マゼンタ7
インプレー中ではないです。
先日の野球観戦時の一枚。D500に当レンズのタッグでした。高感度でも積極的に使っていける機動力があります。
率直な感想をば。
ひとまずのインプレをまとめながら毎度のごとくいろいろ書きます。
難しいことを考えずに使えます。とりあえず結果を出してくれる安心感があります。重量とサイズも踏まえて積極的に起用しようと思わせてくれます。
比較的設計の新しい超望遠はあまり使ったことがありませんでしたので、ヌケのよさに驚きました。テレ側でもレンズ枚数を感じさせません。このあたりはEDレンズやナノクリスタルコートの恩恵と思います。
テレの開放では若干気になる所がありますが、ほぼ全域で安定しており、これも使いたいと思わせる要因です。そこらの70-300mmとの違いもここで、最低限開放が使えるというのがありがたいです。
重量は三脚座含めて1570gですから、見た目ほどヘヴィーではありません。また、フィルター径は77mmですので、ハンドリングもよいです。
もう申し上げる必要もないかもしれません。もろちんVRもありますし、ひとまず全部入りです。
追記:2025/9/24
しばらく使いましたが、とにかく使い勝手がいいです。夕刻〜夜間帯となってもAF-S70-200/4Gを休ませて起用することが増えています。先日の流鉄行き、アクロバットに動く銚子行きでもAF-S70-200/4Gではなくコチラを起用しましたので、それだけの信頼と実績を手に入れています。
何よりも嬉しいのは、AF-SVR70-300/4.5-5.6Gと違って400mmまでしっかり使えること。コストをかけているので当然と言えば当然ですが、選択肢としてそこにあってくれるだけで嬉しいのです。
チョイスの決め手。
どうしてこのレンズに決めたのかというところです。同じコストなら、他社も見渡した時、より長い玉の候補がありますし、純正でも200-500/5.6Eもあります。
決め手としては実に簡単で、1.まずは純正であること。それから2.自身での運用を想定したときに一番欲しい要素がクリアされているか。この二つです。
まずは言わずもがな純正で絞った際に、当レンズか200-500/5.6E、あとは180-400/4Eやらその前モデルの200-400/4Gあたりになってきます。後ろ二つはコストで除外とし、そのなかで前二つの候補で決定しました。
諸元表を確認すれば一目瞭然ですが、200-500/5.6Eではナノクリスタルコートの恩恵にあずかれませんから、同じコストで投入するにはあまりにももったいないという結論でした。といっても、候補を挙げた中で、200mmスタートの時点で候補からほとんど外れていたのが事実です。筆者としては機動力とバランスをそこそこに重視しておりましたので、最低でもアンダー100mmスタートというのは譲れませんでした。
もう少しここについてしゃべらせていただきます。筆者はD500とD750で二台運用をしていく中で、たとえ400mmであっても、うちにはD500がいますから実質的に600mmを動員することができるわけです。そこでD500での運用時を想定して広いほうに目をやると、80mmでは換算して120mmであり、200mmでは換算して300mmとなるわけです。300mmスタートとなればそれ以下の画角の補完が難しくなります。逆に120mmでは手持ちの70-200でこれ以下をカバーできますし、適当な標準ズームからクロップで対応することもできます。これを踏まえた上のチョイスとなりました。
もちろん、大きくコストをかけていくならばここまで具体的なことを考えていかなければなりません。のちに損をしても自分が泣くだけです。
おそらく2年前の筆者ならより安いサードパーティの100-400や150-600などを選択していた気がします。このあたりが成長というものなんでしょうか。
その他…
スイッチ周りです。まずはAF/MF切り替えスイッチ。単純な切り換えに加え、AF優先とMF優先を選べるようになっています。表記よりスイッチの位置で把握したほうが使いやすいです。
二つ目がフォーカスリミッター。これは単純で~6mで制限できます。筆者は入れっぱなしです。
三つ目はVRのON、OFFです。特筆することなし。
四つ目はVRのNOMAL/ACTIVE切り換え。手持ちでがっちり保持するのか、揺れる場所で使用する際に使用するのかで使い分けられます。
さいごに、ズームロックスイッチです。筆者の個体は自重落下がかなりあるので持ち運び、格納時は必須です。
フードについて…
いつもの方式ですが、ロックがついているので、故障しなければ勝手に外れて落下するということがありません。筆者の使用環境ではかなりありがたい仕様です。
とりあえずこんなところです。
最終編集日:2025/8/3
- 焦点距離…80-400mm
- 絞り羽根…9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離…1.75m(AF時)、1.5m(MF時)
- レンズ構成…12群20枚(EDレンズ4枚、スーパーEDレンズ1枚、ナノクリスタルコートあり)
- フィルター径…77mm
- レンズフード…HB-65
- 重量…1,570g(三脚座を含む)
メーカーページ