


ビルのすきまに生きる駅。
陽を浴びて駆けて行った。

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ビルのすきまに生きる駅。
陽を浴びて駆けて行った。

使いたい口実を作った帰り道です。

さぶろくならライトを試したくなりました。
このシーンで70-200/4Gを使わずに済みました。便利です。開放からわずかに絞ったのみですが破綻がないです…

なんの躊躇もなく振り回しています。悲鳴を上げるまで。
これは意欲が沸きますね。しばらく生きがい。

D600を使用してもう2年になります。ここで手放すことになった折、ちょっとばっかしインプレ記事を出してみます。

発売は2012年9月27日。当時の実売価格ではニコンダイレクトで218,000円で、FXフォーマット入門機と位置付けられ、当時の最軽量フルサイズデジタル一眼レフカメラとしてリリース。当時からリーズナブルなFXフォーマットという位置づけでした。
有効画素数2426万画素、最大5.5コマ/秒連写、常用ISO感度100~6400と性能にも妥協は見られません。当時としてはこれが最先端で、半年前にリリースされたばかりのD4が常用最大ISO感度が12800だったことを踏まえると合点がいきます。当時のFXフォーマット機のラインナップとしてはD3、D3S、D3X、D700、D800/D800E、そして最新鋭のD4だったわけで、これを踏まえるとかなり手の届きやすいFXフォーマット機であったことがわかります。また、D600の発売日で考えて2400万画素オーバーの機体を手にしようと思えば、APS-Cを見渡してもせいぜいリリースされたばかりのD3200くらいであり、FXフォーマット機であれば、D3XかD800のみです。2012年のなんとなくの中古相場ではD700が13万円強ほど?であり、新品ではD800は人気で品薄高騰となり、D3200はボディのみで8.5万円前後であり、その中でのFXフォーマット機の2400万画素という破格のスペックだったのは間違いないでしょう。
ちなみに他社を見渡すと、Canonでは5D MarkⅢが3月に発売。これが新品価格が36万円弱。5D MarkⅡが中古で10万円を超す頃合い。12月に発売された6Dがボディのみで新品価格20万円程度。指くわえてまうわ。
ソニーは…まあええか(よくない)
まず実際に運用していて足りないところはないです。というのも、最終的な到達点に余裕を持たせてやれば良いのです。ようするにできない届かないことはやらせない。123系を11両つなげても山手線は走れません。
もちろん13年前の機体に過度に期待するほうがよろしくありません。おじさんに長距離走は厳しいのです。言わずもがな。
これをツールとするなら、最高速度をカメラ側に合わせてやる必要があります。ここが理解できず、過度な仕事を任せているといつか破綻します。機体の上限速度は常に把握しておかねばなりません。
価格に見合っただけの性能はあります。その体力の使い方、ペース配分を考えていかないと、終盤にバテて終わりです。
できる限りはやってくれるので、レンズ側と己の実力でカバーしてあげて、あとは編集ソフトに任せてやったらしっかり労ってあげてください。
2023年6月、レンズ群も潤って来たこの頃、筆者は自分に足りないものを見極めていました。とにかくD500一台で走り抜いてきたからこそ、ここから先を見据えたときに、D500を置き換えるのは難しいとて、その仕事を軽減するサブ機が必要と考えていました。それからもう一つの命題は、より広いレンズを求めること。APS-Cの18mmでは足りないと感じていました。そこから出した結論は、”使い捨てでいいから”ということ。どうせ長くは使わない。次なるものを投入するまでのつなぎだし、FXフォーマット入門だし。ということで腹を括ってD600の投入を決意。正直な話コストで揺らいだ場面もありました。
センサーサイズに差を持たせ、より多くの表現を手にしていくためには必要であり、所持していた50mmを生かすためにも、これにしようかと決めたのは購入の前々日。それまでは、適当な超広角でも投入しようとしていて、それからもAPS-C一台で行くか否かを悩んでおりました。なんとも行き当たりばったりではありますが、某カメラ屋で購入する運びになりました。
FXフォーマット機といってもボーダーはほどほどであり、ここは高画素であることも後押ししている印象です。これで結局せいぜいISO3200程度が実用であると感じており、これ以降はカラーノイズの発生を確認しています。これ以上が欲しいなら相応のコストをかけろと、ある種至極当然のことです。
これもレンズとの組み合わせ次第では使い途が十分にあり、明るいレンズと合わせてやれば、ひとまずやれるだけのことはやってくれます。70-200/2.8クラスと組み合わせればまだやれます。
そして、それほど多くの露出を必要としない場合(ここではせいぜい駅構内の明るさ程度でさほどのシャッタースピードを必要としない場合)は、AF80-200newなどとともにパーティを組むことで、露出の少ない場面でもそれなりの結果をもたらすパーティを安上がりに形成することができます。お気を付けいただきたいのは、あくまで安上がりでそれなりの結果なわけで、もちろんコストをかければそれ以上があるということです。なぜD600にするのか。
なにを求めているのか。このカメラにどこまでを求められるのか。この辺りは正直に申し上げますと自分で使ってみることで得られるファーストインプレに勝るものはありません。それを踏まえたうえで、ここに記します。
D600の連写は最大で5.5コマ/秒であり、ではFX機でこれ以上を求めると当時はD700、D3、D4当たりしか存在しません。機動力よりもバランスに重点を置いていることは言わずもがな明らかですが、これ以上が欲しければ、もっとコストをかけるほかないので、ここが当時の妥協点と思います。そのなかでほしい位置で切るためには自分を使うほかありません。撮影はできます。結果は知りません。そういうことです。
一つ気になったことは、シャッターが1/4000secまでしか切れないことです。のちのD610、D750、D780でもここが解消されていません。これだけは非常に引っ掛かり、下手をすればユーザを軽視していることになります。2400万画素の分際でこの仕打ちはないだろう。入門機に文句を垂れても仕方ありませんので、D600では我慢していました。
AFについてです。特段申し上げることはありませんが、信頼して使ったことがありません。とりあえず動いていないものにはちゃんと当たります。動体に対しては傾向をつかんでおかないとズッコケます。しっかりコントラストのあるポイントに当てないとすぐに迷います。(AF-C時)
周辺のポイントは精度が落ちます。こんなもんかで片づけて使っていたので、特段怒るところも褒めるところもありません。心情としてはあるだけ喜べです。
総括して非常にバランスがよく、便利な機体ですが、これ以上を求めるならコストをかけることは必須ですし、FXフォーマットだから何でもできるわけではありません。ただしFXフォーマットです。利点はそこです。逆にそれ以外は…ご想像にお任せします。
それから、D600は登場時に、“画像に黒い点が写り込む”という事象のため、リコールがかかっています。文字通りセンサーダストのようなものが見受けられるため、これは気を付けなければなりません。これも含めて、せめてD610に行くのをお勧めします。
ハッキリ申し上げます。動体を相手にするならお勧めしません。せめてもD610、若しくはD750に行ってしまったほうが幸せになれます。筆者の購入時からじわじわと中古相場が上がっていることもあり、差額を踏まえたときにそれ以上が検討できるようになってきています。何を撮るにしろ、少しでも新しいものに行ってしまったほうが良いと思います。
動体を相手にせず、高感度もそれほどいらない、けれどFXフォーマット機が欲しいのであれば適任と思います。ともかくコストを最低限にできるのが利点です。リコール品を引かないようにだけ気を付けてください。抑えたコストでレンズに投資することもできますし、バランス型のパーティを組みたい場合は選択肢に入ってくると思います。
最低限のコストで最低限のコストを求める場合にはお勧めできます。しかしメイン機が一桁機ないしはD500クラスであればその性能の差でグリップを持ち替えたときにタイムラグが発生するので、これを慣れていくか、そもそもそれほどの速達性を持たない撮影なのであればよいと思います。
そのクラスの機体であれば、D600である必要があるのか?という点と、そもそもサブが必要なのかという点をもう一度検討してみてください。
筆者はD500のサブ機として投入し使用してきましたが、とりあえずはD600で拾えるだけ拾わせて、手に負えなくなりそうだったらD500が出てくるという使い方でとにかく”死角をなくす”ことだけに集中していました。撮っていたものがものだけに忙しなく気を使っていなければなかったため、せめてもレンズ交換の機会の減少を図り、それに貢献してくれました。
センサーサイズの差を利用することで、一本のレンズで二つの焦点距離を利用することができます。ここは大きな利点です。
とりあえずスペックでわからないところを記していきたいと思います。最もインプレ記事を書くにああたって一番重要なところです。
まずは2年使って出た不満をだらだらと記します。
ISO感度設定について。めんどくさいです。右手一つで露出が組めない。購入後に知ったことであり、これは詰めが甘かったと後悔しました。背面のボタンとコマンドダイヤルで設定することになります。筆者調べで録画ボタンへの割り当てができません。かといってファンクションはレンズ情報手動設定だし、そもそも割り当てできたっけ…
D500との二台運用で共通の操作でないため、持ち替えのたびに気になりました。しばらくしたら勝手になれましたが、大きなストレスでした。グリップの具合でどちらかはわかるので、感度設定の時に勝手にどちらか把握していました。APS-C入門機のメニューに飛んでからじゃないと設定できないあれよりはマシです。
チルト液晶には憧れました。やはり使い勝手の良さに指をくわえていました。(きたない)
ライブビュー時の注意が一つ、D500比でかなり遅延を感じました。80km/h程度の鉄道車両を相手したとき、画面に見えてる景色だけでレリーズしても全くとらえておらず、これが原因でライブビューは避けていました。
D500に慣れていたのもありますが、グリップが少々心もとないです。もうちょっと厚くするか、深みを持たせてほしい。
1.2xクロップがありません。地味にしんどい。せっかくの2400万画素が…になりかねません。
ひとまずこんなもんにしておきましょう。
また思い出して書き足していると思います。
最終編集:2025/6/25
さいごに…
あくまで筆者の意見です。真に受けすぎないでください。あくまで筆者の状況下での不満ですので、普通に使っていればひどいカメラじゃありません。たぶん。(普通に使う)
高感度テストを実施しました。こちらを参照ください。
さいごに少しばかり作例を載せておきます。





A34もありましたがつまらないのでこちらを。
湿った空気と苦しい曇り空を見ました。
きっと夏であってほしい。

共に深く深く沈んでいく。
光に背を向けていくからきっと、影を強く感じるのでしょう。
煌々と輝く太陽が沈んだら、仄暗い地面が残って、人は当たり前に光を灯していく。
その光は、大きな影を孕んでいて

今回はD600の高感度テストになります。
この度うちからはさよならすることとなりましたので、一式のことは済ませてからにしようと思い立ったわけでございます。
三脚据え付けの状態でケーブルレリーズを使用しております。使用レンズはAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDで、絞りはf/11。ピクチャーコントロールはスタンダードで、色温度は4000Kで統一。LightroomにてRAW現像。現像段階で、色収差補正のみをONにしております。
それでは見ていきましょう。



このあたりまでは大きく気になるところはありません。


いよいよこのあたりでノイズが目立ち始めます。ディテールは残しているので、まだ実用と思います。

ISO2500を超えるといよいよ顕著なノイズが出てきます。編集ソフト等でノイズリダクションをかければまだ使える程度です。

さて常用最大のISO6400です。かなりノイズが乗ってきます。黒と黒の境界が甘くなってきている印象です。

さて拡張一段のISO12800です。かなりノイズが目立ち、画の立体感が損なわれています。

さて拡張の最大値です。拡大せずともノイズが見受けられます。やはり立体感が損なわれ、グリップやロゴマークなどを見ると顕著です。
以上。
参考程度までに。
おわり。